ピルを飲み忘れた際の対処法をケース別に解説!避妊効果や飲み忘れの対策法は?

ピルの服用中、飲み忘れに気付いてハッとした経験がある方はいませんか?
ピルは自己管理が必要な薬であるため、うっかり飲み忘れるケースもあるでしょう。
しかし、知識がないまま自己判断で服用を再開したり、そのまま飲まずに放置したりすることは、避妊効果の低下につながり、望まない妊娠を迎えるリスクを高めます。
では、ピルを飲み忘れた場合はどのように対処するのが正しいのでしょうか。
この記事では、ピルを飲み忘れた際の対処法をケース別に紹介します。
避妊効果への影響や、飲み忘れを防止する方法も合わせてご覧ください。
【時間・日数別】ピルを飲み忘れた際の対処法

ピルを飲み忘れた場合の対処法を、飲み忘れた時間の長さごとに分けて紹介します。
- 12~24時間以内(1日飲み忘れた場合)
- 24~48時間以内(2日飲み忘れた場合)
- 48時間以上(3日以上飲み忘れに気が付かなかった場合)
ピルを飲み忘れた場合は、気が付いた時点で適切に対処する必要があります。
12時間遅れであれば一般的に避妊効果への影響は少ないとされていますが、服用していない期間が空くほど避妊効果に影響が出る可能性が高まります。
以下を参考に、飲み忘れた際の対処に関する理解を深めましょう。
12~24時間以内(1日飲み忘れた場合)
前日のピルを1日飲み忘れたことに気が付いた場合、気付いた時点ですぐに飲み忘れた1錠を服用してください。
ただし、飲み忘れに気が付いたタイミングが次の服用時間に近い場合は、飲み忘れた分と時間通りの分を合わせて、1日2錠飲んでも問題ありません。
飲み忘れた分を服用したら、その後は通常通りの服用サイクルに戻します。
飲み忘れがあっても、24時間以内に気が付いて足りない分を服用したのであれば、効果や健康に大きく影響する可能性は低く、避妊効果も保てるケースが多いです。
24~48時間以内(2日飲み忘れた場合)
ピルを2日間飲み忘れ、3日目の服用タイミングで気が付いた場合は、最終日の飲み忘れ分とその日の服用分の合計2錠を服用してください。
初日に飲み忘れた1錠は、合わせて飲んだり次に回したりせずに破棄するのが一般的です。
2日連続で飲み忘れた場合は、避妊効果が低下している可能性が高いと考えられます。
2錠飲んだ後は通常の服用サイクルに戻しますが、状況に応じてコンドームを使用したり、性交渉を控えたりする工夫が必要です。
飲んでいない分が多いからといって、飲み忘れた分をすべて飲んでも避妊効果は回復しないため、注意しましょう。
48時間以上(3日以上飲み忘れに気付かなかった場合)
3日飲み忘れた、あるいはそれ以上飲み忘れた場合は、現在のシートの服用を中止し、新しいシートからの服用が必要になる場合があります。
飲み忘れに気付いた時点で出血が起こっていなくても、一度出血が来るのを待ってから、出血日を1日目として新しいシートのピルを服用しましょう。
3日飲み忘れたケースでは、排卵を制御する効果が薄れ、避妊効果が失われている可能性が高いです。
新しいシートに切り替えてから7日間服用を継続するまでは避妊効果が安定しないため、この期間はコンドームなしの性交渉を避けるか、他の避妊方法を併用する必要があります。
3日以上連続して飲み忘れたケースでは、追加の避妊方法をとりつつ、必ず医師に相談しましょう。
ピルを飲み忘れたタイミング別の対処法

ピルの服用中は、飲み忘れたタイミングによっても効果への影響が異なります。
- 第1週目に飲み忘れた場合
- 第2週目に飲み忘れた場合
- 第3週目に飲み忘れた場合
ここからは、飲み忘れたタイミング別の対処法について詳しく解説します。
第1週目に飲み忘れた場合
シートの第1週目はホルモン状態が不安定なケースが多いため、ピルを飲み忘れた場合は念のため他の避妊方法を併用することをおすすめします。
飲み忘れたのが1日の場合は過度な心配がいらないケースが多いですが、それが第1週目の場合は少し注意が必要です。
その後7日間連続で服用できるまではコンドームを使用したり、直近で性交渉があった場合はアフターピルを服用したりするとより妊娠のリスクを軽減できます。
第1週目に2日連続でピルの服用を忘れた場合は、飲み忘れる直前の7日分が正しく服用できていれば問題ないケースが多いです。
ただし、休薬期間が9日以上になっている場合は、排卵が起こっている可能性が高いため、直近の5日間で性交渉があった場合はアフターピルの使用を検討しましょう。
第2週目に飲み忘れた場合
第2週目のピルを飲み忘れた場合、飲み忘れまでに7日間連続で正しく服用できていれば、他の避妊方法を併用しなくても問題ない可能性が高いです。
ただし、7日間ピルを適切に服用できておらず、性交渉があった場合は必要に応じてアフターピルを検討してください。
妊娠を希望しない場合は、7日間連続で服用できるまでは避妊しない性交渉を避けるか、コンドームをはじめとした避妊方法を併用する工夫が必要です。
第3週目に飲み忘れた場合
第3週目にピルを飲み忘れた場合は、飲み忘れた日数に応じて適切な対処をしたあと、そのシートを最後まで服用し、偽薬を飲まずに新しいシートに移行してください。
第3週目は1週目と同様にホルモンが不安定になりやすい時期なため、飲み忘れが1日だけであっても他の避妊方法の併用をおすすめします。
月経日がずれても問題ない場合は、飲み忘れた日を含む7日間は薬を休み、そのあとに新しいシートから開始することも可能です。
このケースでは、飲み間違い防止のためにも残ったピルや偽薬は破棄し、28錠タイプの場合は、21錠目まで服用して翌日から次のシートの服用を開始しましょう。
ピルを2日連続で飲み忘れると月経がくる場合もあるため、その際は現在服用中のシートを破棄し、月経開始から5日以内に新しいシートに移行してください。
その他の飲み忘れに対する対処法

ピルを服用していると、偽薬を飲み忘れたり、飲み忘れたタイミングが分からなくなったりするケースもあるでしょう。
以下では、これらのケースにおける対処法について解説します。
偽薬の飲み忘れ
偽薬を飲み忘れた場合、避妊効果には影響を及ぼさないため心配する必要はありません。
ピルには、実薬が21錠のタイプのものと、21錠の実薬と7錠の偽薬(プラセボ錠)がセットになった28錠タイプのものがあります。
偽薬にホルモンは含まれていませんが、人体に害がない成分でできており、休薬期間の管理や服用の習慣化をしやすくする目的で含まれています。
そのため、服用を忘れた分をまとめて飲む必要はなく、予定通りに新しいシートを開始できれば問題ありません。
ただし、錠剤が残っていると休薬期間が分からなくなる可能性があるため、飲み忘れた偽薬は破棄することをおすすめします。
飲み忘れたタイミングが分からない
飲み忘れが発覚したが、いつ飲み忘れたのか分からない場合は、自己判断で服用を再開したりそのまま放置したりすることは避け、気付いた時点でクリニックを受診してください。
「もういつから飲んでいないか分からない」「記憶が曖昧だがピルが余った」などのケースでは、すでに避妊効果が失われている可能性があります。
クリニックでは、3日以上飲み忘れている前提で対応する場合が多いです。
ピルの服用は基本的にはいつでもやめられるとされていますが、やめるタイミングは医師と相談して決めるようにしましょう。
ピルの飲み忘れでアフターピルを検討すべきケース

ピルを飲み忘れてもアフターピルが不要なケースはありますが、以下の状況では妊娠の可能性があるため、必要に応じてアフターピルを選択してください。
- ピルを飲み忘れた期間の間に性交渉があった
- 2錠飲み忘れたあとに性交渉があった
- 飲み忘れに気付いた直前の7日間の間に性交渉があった
- 第1週目または第3週目の間に2日飲み忘れた状態で性交渉を行った
- 休薬期間後の最初のピルを飲み忘れ、直近で性交渉があった
これらのケースでは、排卵が起こっているまたは起こる可能性があるため、避妊をしていない性交渉を行った場合の妊娠のリスクが高い状態です。
アフターピルは、性交渉後に早く服用するほど高い避妊効果が期待できるだけではなく、万が一を避けたい、どうしても不安を感じるなどの気持ちの面をケアする役割も果たします。
様子をみる選択は避け、可能な限り早くクリニックを受診することをおすすめします。
ピルの飲み忘れで生じるリスク

ピルの飲み忘れには、以下のリスクがあります。
- 望まないタイミングでの妊娠
- 予定よりも早い月経
- 予期せぬ出血
それぞれ詳しく解説します。
望まないタイミングでの妊娠
ピルは経口避妊薬として知られていますが、飲み忘れによって望まない妊娠につながるリスクがあります。
基本的にピルは、高い避妊効果が期待でき、適切に服用することで高確率で妊娠を回避できるとされている薬です。
しかし、2日でも飲み忘れが続くと避妊効果が低下し、妊娠を考えていないタイミングで妊娠してしまう恐れがあります。
また、1日服用を怠っても妊娠のリスクにあまり影響はありませんが、飲み忘れが頻繁に起こると避妊効果が低下する可能性があります。
そのため、規則正しく服用し、飲み忘れた場合は適切な対処を行うことが大切です。
予定よりも早い月経
ピルを頻繁に飲み忘れると、月経をコントロールする効果が薄くなり、予定よりも早く月経がくる可能性があります。
特に3日間飲み忘れた時点では、身体にとってはピルを服用していないのと同様の状態になるため、通常通り排卵が起こります。
避けるはずだったタイミングで月経が起こると、イベントの計画が狂ったり、スケジュールを立てづらくなったりするため、注意が必要です。
予期せぬ出血
ピルを飲み忘れると、増加していた女性ホルモンの血中濃度が低下することで、不正出血が起こるリスクがあります。
ピルを適切に服用している場合、休薬期間中に月経が起こり出血がみられますが、飲み忘れるとホルモンが補充されなくなるため、予期せぬタイミングで出血する可能性があります。
不正出血を軽減するためにも、1日ピルを飲み忘れた場合はすぐに服用を再開し、それ以外の場合でもできるだけ早く適切な対処をすることが大切です。
ピルの飲み忘れを防ぐ工夫

以下の方法は、ピルの飲み忘れ防止におすすめの工夫です。
- アラームを設定する
- 必ず目につくところに置く
- 第三者に声掛けをお願いする
それぞれの対策について詳しく解説します。
アラームを設定する
アラームを服用時間に合わせて設定し、リマインダー機能として利用するのがおすすめです。
1回の設定では、手が離せない時やうっかり止めてしまった後に忘れてしまう可能性があるため、服用時間とその確認分の2回設定するのを推奨します。
通知が人目につくのが気になる方は、ピルという直接的な名前ではなく、可愛い絵文字や、『サプリメント』『確認事項』など、自分だけが分かる通知名にするとよいでしょう。
また、ピル専用の管理アプリを使用すると、服用時間の通知に加えて、飲み忘れがないかの記録や月経予定日の管理にも便利です。
必ず目につくところに置く
すでに習慣づいているルーティンのなかで必ず目につくところに置いておくと、その時間に飲むことを思い出しやすいでしょう。
朝に飲む場合は目覚ましの横や化粧ポーチの中、夜に飲む場合は歯ブラシの隣やスマートフォンの充電器の近くなどがおすすめです。
昼間に服用する場合は、スマートフォンの画面に表示することで休日でも忘れにくくなります。
第三者に協力をお願いする
可能であれば、信頼できる家族やパートナーに協力をお願いするのも有効な手段です。
声掛けをお願いするほか、冷蔵庫やドアなど、目につきやすい場所にメモを貼らせてもらうなどの方法もあります。
ただし、ピルの服用を他人にバレたくない場合は、自分のタイミングが来るまでプライバシーに配慮した工夫を選択することをおすすめします。
まとめ
ピルの飲み忘れは、早く気付けるほど適切に対処しやすくなりますが、飲み忘れた期間が長いほど医師による対処が必要になります。
毎日規則正しく服用するのが前提の薬であるため、飲み忘れを防ぐ工夫をし、効果を保てるように注意しましょう。
新中野女性クリニックでは、身体を守りながらライフデザインをサポートするためのピルの処方を行っております。
婦人科の専門医院として、プロの立場から将来を見据えたリスクの少ない診療や処方に努めています。
低用量ピルやアフターピルを使用した避妊は、自分を守るために大切な方法です。
望まない妊娠で後悔しないためにも、ピルのことはぜひ当院にご相談ください。



