ピルの副作用について|メリットやリスク、注意点も解説

「ピルを飲み始めたいけど副作用が心配」「ピルを服用したら吐き気や不正出血が起こった」
ピルをこれから始める方や、始めたばかりの方でこれらの悩みを抱えている方はいませんか?
ピルは避妊のほかにも、女性の身体に嬉しいさまざまな効果をもたらすとされていますが、副作用やリスクも伴います。
なかには疾患が隠れているケースもあり、早期発見によって重症化を予防できる可能性が高まるため、注意すべき症状や受診の目安を事前に確認しておくことが大切です。
この記事では、ピルの服用で起こりうる副作用やメリット、注意点などを紹介します。
ピルの副作用について知りたい方や、お悩みの方は参考にしてください。
ピルの副作用

以下では、ピルの服用で起こりうる副作用を紹介します。
- 吐き気・嘔吐
- 頭痛
- 下腹部痛
- むくみ
- 倦怠感・眠気
- 胸の張り
- 不正出血
ピルの副作用は一時的なものであるケースが多いです。
特にアフターピルの場合は、服用が遅れるほど避妊できる確率が低下するため、必要になったら迷わずすぐ医師に相談しましょう。
吐き気・嘔吐
ホルモンバランスの変化や身体の反応によって、吐き気や嘔吐がみられる場合があります。
女性ホルモンの変化が平滑筋の働きに影響を与え、胃腸の動きが鈍くなるため、胃のむかつきや不快感などが現れることもあります。
特に、ホルモンの変化に敏感な体質の方では、症状が数週間にわたり続くケースもあるでしょう。
ピルの種類を変えたり、朝や空腹時の服用を避けたりすることで緩和できる場合もありますが、症状がひどく長引く際はクリニックを受診してください。
頭痛
ピルを飲み始めたあとの休薬期間は、エストロゲンが急激に低下して血管が拡張し、片頭痛を伴う可能性があります。
片頭痛は、前兆として閃輝暗点(視界がキラキラ・ギラギラする)があるタイプとないタイプの2つに分けられ、前兆がない片頭痛は特にエストロゲンの影響を受けやすいとされています。
ピルの服用再開や、飲み方の工夫によって症状が軽減できるケースもありますが、前兆がある片頭痛の場合は原則ピルの処方が受けられません。
下腹部痛
ピルを服用すると下腹部痛が現れる場合がありますが、ほとんどは一時的な症状のため時間経過とともに治まります。
ピルには月経痛を軽減する効果が期待できますが、痛みをゼロにするのは難しいため、もともと月経痛が強めの方は痛みが残りやすいです。
ただし、普段より痛みが強い、痛みが長引く、他の症状が併発する場合は他の原因が隠れている可能性があるため、一度クリニックを受診しましょう。
むくみ
ホルモンバランスが変化すると、血流や水分の代謝が不安定になることで水分を溜め込みやすくなるため、むくみが生じる場合があります。
脂肪を蓄積する作用はありませんが、むくみによって体重が増加したり、太ったように見えたりするケースもあるでしょう。
特に顔や脚に影響が出やすく、長い時は服用開始から3ヶ月程度症状が続きますが、問題がなければその後自然に落ち着きます。
そのため、服用を始めてから約3ヶ月(3周期)は様子をみて、症状が強かったり、生活習慣を改善しても治まらなかったりする場合はクリニックを受診してください。
倦怠感・眠気
ピルの副作用では、倦怠感や眠気などの症状が現れる場合があります。
倦怠感は、体調の不具合や貧血による疲れやすさが原因と考えられ、眠気はホルモンや自律神経の乱れによって現れるとされています。
ピルの服用を始めてからしばらくは副作用が出やすく、倦怠感や眠気も伴いやすいですが、飲み始めてから数ヶ月経過するとホルモンバランスが整って体調も安定してくるでしょう。
睡眠の質が低下して日中の倦怠感や眠気につながっている可能性もあるため、睡眠の質を高める工夫が大切です。
胸の張り
ピルの服用を始めてから2〜3ヶ月後になると、含まれる女性ホルモンの影響で乳腺細胞が増加し、胸の張りや痛みを伴う場合があります。
また、むくみと同様の理由で張りを感じるケースもあるでしょう。
なかには胸が大きくなったと感じる方もいますが、ピルの副作用で胸の張りが生じている場合、バストアップ効果の持続は期待できないため、胸を大きくする目的の服用はおすすめしません。
3ヶ月以上経過しても症状が改善されない場合や、痛みがある場合は、ピルが身体に合っていない可能性があるため、医師に相談して種類の変更を行いましょう。
不正出血
服用開始から1〜3ヶ月の間は、ピルを飲んでいても少量の出血がみられる場合があります。
多くはホルモンバランスが変化することで子宮内膜が不安定になり、引き起こされます。
特に、ピルを初めて飲んだ場合や、ピルの種類を変えてすぐのケースでは不正出血が起こりやすく、茶色または黒っぽい出血でナプキンを軽く汚す程度であれば様子見で問題ないこともあります。
不正出血があっても基本的に避妊効果に影響はないとされており、飲み忘れや不規則な服用、他の薬やサプリとの飲み合わせが原因となっている場合もあります。
ただし、婦人科疾患や性感染症が原因のケースもあるため、注意が必要です。
ピルはどんな薬?

ピルは、女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンなどを配合したホルモン剤です。
もともとは経口避妊薬として誕生した薬ですが、ホルモンバランスの調整や子宮内膜の増殖抑制によってさまざまな月経の悩みを改善する効能が期待できます。
女性が自身で行える避妊方法のひとつで、正しく使用することで望まない妊娠から身体を守る役割を果たします。
配合されている女性ホルモンの量や用途によって、低用量ピル・中用量ピル・アフターピルの3種類から選択するのが一般的です。
ピルのメリット

ピルを服用することで、以下3つのメリットにつながります。
- 月経におけるストレスを軽減できる
- 日中のパフォーマンスが向上する
- 突然起こる月経の不安が解消できる
メリットの具体的な内容についてみていきましょう。
月経におけるストレスを軽減できる
ピルの服用によって月経異常を改善することで、経血量の多さやつらい生理痛などの精神的負担を軽減できます。
また、楽しみにしていた予定が月経のせいで中止になったり、ニキビや肌荒れが目立ったりすることによるストレスの回避にもつながります。
さらに、ピルには月経に伴うイライラや不安感などの精神症状を落ち着かせる効果も期待できるため、月経をより快適に過ごせる手助けになるでしょう。
日中のパフォーマンスが向上する
ピルによって月経のトラブルが改善されると、仕事や学業など、日中の活動の質が高まります。
集中力の低下を防ぐことで作業効率が上がったり、心身の調子がいい状態で仕事に臨めることで、モチベーションの維持にも効果が期待できるでしょう。
特に、経血量の多さや不規則な月経に悩むアスリートの方や、スポーツ系の活動をしている方に対しては、ピルの活用が自分らしいパフォーマンスをサポートします。
突然起こる月経の不安が解消できる
月経が突然くることに対する不安は、ピルで解決できる可能性があります。
月経不順では月経が突然現れるケースもあり、生理用品を持っていない時に出血が起こると衣類を汚してしまうため、不安になる方もいるでしょう。
ピルを服用することで月経の周期が整うと、月経がいつくるかわからない不安を回避でき、スケジュールの管理もしやすくなります。
ピルにリスクはある?

ピルの服用では、血液凝固を促進する作用があるエストロゲンを人工的に取り込むため、血栓症のリスクがわずかに上昇するといわれています。
以下の症状は、血栓症の初期症状である可能性があるため、要注意です。
- ふくらはぎの激しい痛みや腫れ
- 息切れ
- 突発的な胸痛
- 激しい頭痛
- めまい
- 視覚異常
血栓症は、血栓(血液の塊)が血管を塞ぎ、血流が妨げられている状態で、血栓が生じると重篤な症状を引き起こす恐れがあります。
ただし、ピルの服用よりも妊娠中や産後のほうが血栓症のリスクは高く、早期発見ができれば後遺症になる前の軽度な状態で治療できるケースが多いです。
万が一血栓症を発症した場合に適切な治療を受けられるよう、事前に理解を深めておくことが大切です。
ピルを服用する際の注意点

ピルを服用する際は、以下の3点に注意が必要です。
- 性感染症の予防はできない
- 飲み忘れた場合は適切に対処する
- ピルを飲んでいても定期検診を受ける
それぞれの注意点について詳しく解説します。
性感染症の予防はできない
ピルには高い避妊効果が期待できますが、性感染症を予防する効果はありません。
そのため、コンドームを使用しない性行為の場合は注意が必要です。
性交の経験がある方やパートナーが変わった場合は感染のリスクがあるため、ピルを使用していても定期検診を受けましょう。
飲み忘れた場合は適切に対処する
ピルを飲み忘れると不正出血や避妊効果の低下につながるため、すぐに適切な対処をする必要があります。
飲み忘れたのが1錠で、48時間以内に飲み忘れが発覚した場合は、気付いた時点ですぐに服用してください。
1錠の飲み忘れでも、飲み忘れが続いている場合は避妊効果が低下している可能性があるため、ほかの避妊方法の併用が必要になる可能性があります。
飲み忘れたタイミングや期間によって適切な対処が異なるため、正しい対処が分からない場合は早急に医師に相談して指示を仰ぎましょう。
ピルを飲んでいても定期検診を受ける
ピルを飲んでいる場合でも、できるだけ定期検診を受けることが大切です。
ごくわずかではありますが、ピルには乳がんの発症リスクを高める可能性があるとされています。
また、服用中の症状がピルの副作用ではなく、がんや血栓症などの疾患が原因である可能性があります。
そのため、早期発見・治療を目的とした定期検診が重要です。
ピルの処方をオンラインで受けている方は、提携している医療機関や付近のクリニックで定期検診を受けましょう。
ピルを服用できない人はいる?

以下の特徴に当てはまる方はピルの副作用が出やすいため、服用が禁止されている、または処方を慎重に検討する必要があります。
- 40歳後半の方
- 1日に15本以上タバコを吸う35歳以上の方
- 血圧が高い方
- 肝臓・心臓・腎臓に機能障害がある方
- 乳がん・子宮体がんの既往歴や現病歴がある方
- 肥満体質・糖尿病の方
- 血栓症の既往歴がある方
- 妊娠中・授乳中の方
- 初経を迎えていないまたは閉経後の方
これらの方は、血栓症や副作用を引き起こすリスクが高いため、ピルの服用に慎重な判断が必要です。
そのため、ピルを処方する前には年齢・身長・BMIや喫煙習慣、既往歴などを必ず確認します。
副作用に関しては、身体がピルに慣れていない頃に起こりやすいとされていますが、継続的に服用しているうちに症状が軽減されます。
3ヶ月ほど様子をみても改善されない場合は、服薬の中止や種類の変更を検討する必要があるため、医師と相談のうえで決定しましょう。
ピルが使用できない場合の対処法

血栓症のリスクが高く、ピルの処方を受けられない方には、プロゲステロンのみを含有するミニピルを利用する選択肢があります。
ミニピルには血液を固まりやすくするエストロゲンが含まれていないため、血栓症のリスクが高い方でも服用できます。
副作用が起こりにくく、避妊効果も十分だとされていて、年齢や喫煙、体質などが原因で通常のピルを服用できない方でも利用できる点がメリットです。
ただし不正出血が起こりやすく、一部の特徴に当てはまる方はほかのピルと同様に使用できないため、医師に相談のうえで適切な対処を受けることが大切です。
まとめ
ピルには避妊や月経トラブルの改善に効果が期待できる一方で、副作用や血栓症のリスクを伴う可能性もあります。
放置すると疾患の発見が遅れる恐れがあるため、症状がある場合に自己判断で我慢することは避けましょう。
新中野女性クリニックは、女性の健康と美容を支え、内側から美しくなるためのお手伝いをする産科・婦人科クリニックです。
ピルを処方する際は、専門家の立場からの丁寧な診療で、できるだけリスクを軽減できるように努めております。
中野区・杉並区・練馬区・新宿区の定期検診も行っているため、ピルと合わせたご利用も可能です。
初めてのピルを検討中の方も、一度お気軽にご相談ください。



