水っぽいおりものが出るのは異常?原因や受診の目安、対処法を解説

水っぽいおりものが続くと、異常や病気を疑い不安になる方は少なくありません。
さらさら・シャバシャバの状態で、下着が湿ったり、流れ出る感覚がある場合は、なんらかの原因がある可能性があります。
この記事では、水っぽいおりものの主な原因や受診の目安、対処法などについて詳しく解説します。
水っぽいおりものが気になる方、病院へ行くのを迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
水っぽいおりものはどんな状態?

おりものというと、透明や白で粘りのあるものが思い浮かべやすいですが、実は月経周期や身体の状態によって質感は変わります。
ここでは、正常なおりものの状態と、水っぽくなる変化について解説します。
正常なおりものの状態とは
正常なおりものは、透明から白っぽい色で、若干の粘り気があり、においは強くないのが一般的です。
量にも個人差がありますが、下着が少し湿る程度で、大量ではなく、日常生活で強い不快感がないことも、基準のひとつです。
また、正常なおりものでも、毎日同じ状態とは限りません。
粘り気が強い日もあれば、サラッとしている日もあります。
月経周期により状態が変化するのは正常ですが、色や量がいつもと大きく変わらないか、におい、かゆみや痛みなどがないかは意識して見るポイントです。
おりものには、膣の中を潤し、清潔に保つ役割があります。
外から細菌が入りにくい環境を保ち、乾燥や刺激から粘膜を守ることも、大切な働きです。
そのため、おりものが出ること自体は、身体を守るための自然な反応といえます。
正常範囲で水っぽいおりものになることもある
正常範囲でも、水っぽいおりものになることがあります。
例えば、排卵の前後は分泌物が増えやすく、普段よりさらさらしていると感じる方もいます。
妊娠中も分泌物が増えるため、水っぽく感じることもあるでしょう。
水分を含むおりものは下着に付くと広がりやすいため、時期によっては気になるかもしれません。
しかし、水っぽいと感じても、質感だけならば正常範囲として考えられます。
正常なおりものかどうかを知るためには、質感以外に普段と違う要素がないかを見ることが重要です。
水っぽいおりものの主な原因

水っぽいおりものが出るのは、ひとつの原因だけで起こるとは限りません。
ここでは、水っぽいおりものの主な原因について解説します。
月経周期による変化
月経周期の中で水っぽいおりものが目立つのは、排卵の前後です。
排卵が近づくとエストロゲンが増え、子宮頸管から出る粘液の水分量が多くなります。
そのため、おりものが普段より透明に近く、さらさらした見た目になり、水分が多い液体のように感じることがあります。
この時期に水分が増えるのは、精子が子宮へ進みやすい環境をつくるためです。
排卵が過ぎるとエストロゲンの分泌が低下し、プロゲステロンの作用で、子宮頸管の粘液が厚く粘りのある状態へ戻っていきます。
妊娠による変化
妊娠するとおりものの量が増え、水っぽく感じることがあります。
女性ホルモンの働きが変わり、子宮頸管や膣からの分泌物が増え、骨盤内の血流も変化するため、粘膜から出る水分も多くなります。
妊娠に伴い分泌物が増えるのは、膣の中を清潔に保ち、子宮へ細菌が入りにくい状態をつくるためです。
水っぽくさらさらしているおりものが妊娠中ずっと続き、分泌が多いと感じることもあります。
ただし、妊娠後期になってから、水のような液体が急に出る、少しずつ漏れ続ける場合は、破水の可能性も否定できません。
そのため、妊娠中の変化とは違う様子だと感じたら、医師へ相談してください。
エストロゲンの分泌量の低下
更年期や授乳中など、エストロゲンが低い時期には、膣の潤いや粘膜の状態が変わります。
おりものの質感も以前と変わり、粘りが少なくなったり、水っぽくなったりするケースがあります。
エストロゲンの分泌量が原因の場合は、乾燥感やしみる感じ、違和感を伴うことが多い点も特徴です。
また、ホルモンバランスが変化することにより、膣の自浄作用が弱まると、感染症のリスクが高まります。
色やにおい、かゆみなどの症状を確認し、必要に応じて婦人科を受診しましょう。
炎症や感染症
炎症や感染症でも、水っぽいおりものが見られることがあります。
おりものの性状だけでなく、ほかにどのような変化があるかを合わせて確認することが大切です。
- 細菌性膣症:灰色っぽくさらっとしたおりものが増え、魚のようなにおいが特徴
- トリコモナス膣炎:黄緑色で泡立ったようなおりものが出て、外陰部の違和感や排尿痛を感じるケースがある
- クラミジア感染症:おりものが増えて水っぽく感じ、性交後の出血や下腹部痛を伴うことがある
このように、水っぽいおりものだけではなく、普段とは違う症状があることが多いため、変化を感じたら婦人科で確認しましょう。
病気
水っぽいおりものに加え、血が混じる、性交後に出るといった場合は、子宮頸管の病変や子宮の病気も含めて考えることが重要です。
例えば、子宮頸管ポリープや子宮頸がん、子宮体がんでは、水っぽい分泌物が増えたり、出血が混じったりすることがあります。
卵管がんや卵巣がんでも、おりものの異常が見られるケースもあります。
おりものに血が混じり茶色っぽい、何度も繰り返すなどの変化がある場合は、早めに婦人科を受診してください。
尿漏れ
水っぽいおりものと間違いやすいのが、尿漏れです。
見た目は無色に近く、下着が急に湿るため、おりものが増えたと感じることがあります。
くしゃみや咳、笑ったとき、立ち上がったときに多く、腹圧がかかり少量の尿が漏れるのが原因です。
妊娠や出産では、骨盤底筋が引き伸ばされ力が落ち、更年期以降は、女性ホルモンの低下や加齢により、粘膜や筋肉が弱くなるため、尿漏れにつながります。
ただし、若い世代でも風邪やアレルギーによる咳や、重いもの・運動による腹圧、体重の増加などにより、尿漏れが起こる可能性があります。
動作と同時に出るかどうか、アンモニア臭がするかが、おりものと尿漏れを区別する目安です。
受診を検討すべき水っぽいおりものとは

水っぽいおりものが出ても、すべてが異常とは限らず、すぐに受診が必要かどうか迷ってしまうかもしれません。
以下に、婦人科で確認した方がよい状態をまとめました。
| 確認すること | 理由 |
|---|---|
| 下着を替えても短時間でまた濡れる | 一時的におりものが増えたのではなく、液体が続けて出ている可能性がある |
| 水のような液体が急に出た | 破水や尿漏れとの区別が必要 |
| 黄色・黄緑色・灰色・茶色っぽい色 | 出血や炎症、感染症などが関わっていることがある |
| 強いにおい | 細菌性膣症をはじめ、感染や炎症の可能性がある |
| かゆみ・痛み・しみる感じ | 膣炎や子宮頸管炎などで、粘膜に炎症が起きていることがある |
| 下腹部痛・発熱など | 感染や炎症、妊娠に関連する異常を確認する必要がある |
| 月経周期と関係ない・毎月続く | 排卵前後の変化ではない原因が考えられる |
| 性交後に出る | 子宮頸管の炎症や病変が関わっている可能性がある |
| 妊娠中に量が増えた・出方が変わった | 破水の可能性がある |
受診を考える目安になるのは、水っぽいおりものに加え、上記のような症状があるかどうかです。
いつもと違う、ほかの症状を伴う場合は、早めに婦人科を受診しましょう。
水っぽいおりものが気になるときの対処法

水っぽいおりものが気になるときは、婦人科への相談をすることが望ましいですが、対処法を知っておくことも大切です。
ここでは、日常の不快感を軽減するために、自宅ですぐできる方法をいくつか紹介します。
おりものシート・ナプキン・吸水ショーツを使用する
水っぽいおりものが出るときは、下着が湿って不快になりやすいため、衣服への広がりを防ぐ方法を検討しましょう。
少量ならおりものシート、量が多いときはナプキン、尿漏れがあるなら吸水ショーツなど、状況に合わせて選べます。
ただし、どの方法でも、長時間着けたままにすると蒸れやすくなり、雑菌の繁殖のリスクが高まります。
不快感を減らすためにも、こまめに交換して下着の湿りを予防することを意識しましょう。
色・におい・混じるものを記録する
おりものの変化に気づいたときは、記録しておくことを心がけましょう。
透明に近いのか、血が混じるのか、においはあるのかなどといった点を、短くメモするだけでも十分です。
婦人科を受診する際にはもちろん、自分で状態を把握するためにも役立ちます。
排卵の時期なのか、質感の変化が毎月同じなのかが見えてくると、変化の特徴がわかり、受診するかの判断材料になります。
洗いすぎない
水っぽいおりものが不快で、何度も洗いたくなるかもしれません。
しかし、洗いすぎると必要な潤いや膣の中にもともといる乳酸菌のバランスまで乱れやすくなります。
細菌バランスが崩れると、おりものの状態が変わったり、違和感が続いたりすることもあり、状態が悪化する恐れがあります。
洗いすぎるとかえって膣内が不安定になることもあるため、洗うのは外陰部までで、こすりすぎないことが大切です。
洗浄力の強い石鹸や香りつきのソープも避け、優しく清潔を保つことが大切です。
蒸れに気をつける
水っぽいおりものが出ると、下着の中が湿った状態になってしまいます。
そこへ汗が重なると、肌に張り付く感覚や気持ち悪さが強まり、実際の量以上にずっと出ているように感じることがあります。
通気の悪い下着や締め付けの強い服は、湿気がこもりやすいため、避けた方がよいでしょう。
蒸れないためには、下着をこまめに替える、汗をかいたまま放置しない、通気のよい素材を選ぶといった工夫が必要です。
水っぽいおりものについてよくある質問

水っぽいおりものに関して、よくある質問をまとめました。
判断に迷いやすいポイントでもあるため、受診を考える際の参考にしてください。
水っぽいおりものが大量に出ることがある?
おりものの量には個人差がありますが、水っぽいおりものが多くなるのは、排卵の前後や妊娠中によく見られます。
これは正常の範囲内と考えられ、透明でさらさらしたおりものが増えるのは、自然なことです。
ただし、大量と感じるときの出方によっては、注意が必要です。
例えば、月経周期と関係なく続く、急に量が増えた、シャバシャバしているなど、いつもと様子が違うときは、感染症や病気が関わっていることがあります。
また、妊娠中は破水の可能性もあるため、気になるときは早めに医師に相談してください。
無臭でも病気の可能性がある?
無臭でも、水っぽいおりものが続くときには、病気の可能性があります。
子宮頸管ポリープや子宮頸がん、子宮体がん、卵管がんなどは、においがしない水っぽいおりものが出るケースがあります。
また、クラミジア感染症でも、においよりもおりものの水分や量が目立つことが多いです。
無臭だから病気ではないとは限らず、長く続いたり、血が混じっていたりするかをよく観察してみましょう。
風邪をひいたときに水っぽいおりものが増えることはある?
風邪そのものが原因とは言い切れませんが、体調を崩したときに水っぽいおりものが気になるケースはあります。
咳やくしゃみが続いて腹圧がかかり、少量の尿が漏れておりものが水っぽく量が増えたように感じる場合です。
また、胃腸が弱って身体がむくんでいるときに、水っぽいおりものが出る方もいます。
この場合は、腸内環境が改善するとおりものの様子も戻ることが多いですが、長引く場合は婦人科や内科へ相談しましょう。
まとめ
水っぽいおりものは、排卵の前後や妊娠中に見られることもあり、すべてが異常とは限りません。
ただし、炎症や感染症、病気などが関わっていることもあるため、ほかの症状があるかを確認しておくことが重要です。
おりものシートや吸水ショーツを活用しながら、心配なことがあったら、婦人科の受診を検討してみましょう。
新中野女性クリニックは、女性の身体の健康を一番に考えた診療を行っております。
水っぽいおりものの原因を探るための感染症チェックや、病変発見のための超音波検査など、適切な検査を実施します。
おりものの変化に不安を感じている方は、新中野女性クリニックへご相談ください。



