おりものが黄色い理由は?考えられる原因や注意点、予防策などを解説

おりものが黄色く見えると、「病気かもしれない」と考えて不安に感じる方は少なくありません。
おりものはもともと一定ではなく、月経周期や分泌量、下着についた後の変化によって見え方が変わることがあります。
一方、黄色の程度が強い、においがいつもと違う、かゆみや痛みを伴うなどの変化がある場合は、感染症や炎症が関係している可能性があります。
この記事では、正常なおりものの目安や黄色くなる主な原因、病気の可能性があるときの見分け方、受診の目安などについて詳しく解説します。
黄色いおりものの原因が知りたい方、病院に行くべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
正常なおりものとは?

おりものが黄色く見えると、異常なのではと疑いたくなりますが、色だけで病気かどうかは判断できません。
ここでは、正常なおりものの目安を知り、どのような変化だと様子を見てよいのかを解説します。
正常なおりものの色・状態の目安
おりものは、子宮頸管や膣の分泌物、古くなった細胞などが混ざったもので、ある程度の量が出るのは自然です。
正常なおりものの目安は、透明・白・乳白色・薄いクリーム色などが一般的で、においは強くなく、不快感を伴わないことが多いです。
状態は時期によって異なり、やや粘りがあったり、排卵前後には水分が増えてすべりのある印象になることもあります。
量にも個人差や時期による差があり、妊娠中や排卵期、性的刺激があるときなどは増えやすくなります。
大切なのは、正常なおりものは、強い悪臭がない、かゆみや痛みを伴わない、性状が大きく変わらないことです。
黄色っぽく見えても様子を見てよいケースとは
下着やシートについたおりものが黄色っぽく見えても、様子を見てよいケースもあります。
黄色っぽさが一時的か、ほかの異常を伴っていないかがポイントです。
例えば、白っぽいおりものが下着についた後、乾いて黄ばんで見えることがありますが、この場合は単に見え方が変わっただけです。
また、分泌量が増える時期は、おりものがまとまって出る分、透明より少し濃い色に見えることもあります。
このような変化があっても、においがいつも通りで、かゆみや痛みがなく、一時的な変化であれば、すぐに異常と判断することはありません。
おりものが黄色っぽいと感じても、いつもの状態から大きく外れていないかを、確認してみましょう。
黄色いおりものの原因

黄色いおりものの原因には、膣内の細菌バランスの乱れや性感染症、子宮頸管や骨盤内の炎症までさまざまなものが考えられます。
ここでは、おりものが黄色く見える原因について解説します。
細菌性膣症(BV)
細菌性膣症は、膣内を酸性に保つ乳酸菌が減り、ほかの細菌が増えて膣内環境のバランスが崩れたときに起こります。
膣洗浄や性行為などの影響や、免疫機能の低下などにより発症すると考えられています。
薄い白色から灰色のおりものや、魚のような強いにおいがあり、特に性交後ににおいが目立つのが特徴です。
細菌性膣症は性感染症ではないですが、性行為により症状が悪化するケースがあるため、おりものに異常がある場合は注意が必要です。
トリコモナス膣炎
トリコモナス膣炎は、トリコモナス原虫が性交でうつり、膣や外陰部に感染して炎症を起こすことで生じます。
原虫による刺激で粘膜の炎症が強まると、分泌物が増え、黄色から黄緑色のおりものが目立ちます。
泡状のおりものや刺激感が出ることもあり、これらも炎症反応のひとつです。
強いにおいや外陰部のかゆみ、外陰部のただれなどが起こる方もいて、悪化すると外陰炎や尿道炎になる恐れもあります。
クラミジア感染症
クラミジア感染症は、感染した相手との性行為でクラミジアが子宮頸管や尿道に入り、炎症を起こすことで発症します。
女性の場合は無症状のことも多く、感染していても自覚しにくいのが特徴です。
頸管粘膜の炎症により、普段より量が増える、やや黄みがかる、粘液っぽく見えるなどの変化があります。
排尿時の違和感や不正出血、性交後の出血、下腹部の違和感が見られることもあります。
淋菌感染症
淋菌感染症も性交でうつる病気で、淋菌が子宮頸管や尿道に感染し、急性の炎症を起こします。
淋菌は炎症が強く出る傾向があり、分泌物の変化が目立つことが多いです。
おりものの量が増える、濃い黄色に見える、膿のようにねばつくなどが、淋菌感染症のサインです。
排尿痛や不正出血、性交時の痛みなどが見られることもあり、クラミジアより急な違和感を覚えることがあります。
萎縮性膣炎
萎縮性膣炎は、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が低下して、膣の粘膜が薄く、乾燥しやすくなり、炎症が起こることで生じます。
閉経前後に多く見られますが、授乳中や抗エストロゲン治療中などの、低エストロゲン状態で起こることもあり、ホルモン環境の変化が影響します。
少量の白色から淡い黄色のおりものが見られ、においや形状の変化は目立たないことが多いです。
黄色っぽいおりものに加え、乾燥感や性交痛、しみる感覚などがある場合は、萎縮性膣炎の可能性も考えられます。
子宮頸管炎
子宮頸管炎は、子宮の入り口にあたる頸管で炎症が起きた状態です。
原因には性感染症も含まれますが、膣内環境の乱れや性交時の刺激、アレルギー反応でも、頸管に炎症が起こることがあります。
灰色や黄色、黄緑色の粘り気があるおりものが出るのが特徴です。
下腹部痛や発熱、性交時の痛みなどが見られることがあり、黄色いおりものだけでなく、これらの症状が重なっているかを確認することが重要です。
病気の可能性がある黄色いおりものの特徴

黄色いおりものが見られても、病気が原因とは限りませんが、感染症や炎症が関わる場合は、おりものの状態に異常が見られることが多いです。
ここでは、病気の可能性があるおりものの特徴について解説します。
黄緑色・泡状・膿のような状態
薄い黄色ではなく、黄緑色に近い、泡立って見える、粘りが強く膿のように見えるおりものは、注意が必要です。
例えば、トリコモナス膣炎では、黄色から黄緑色で泡状のおりものになり、色だけでなく質感も普段と異なります。
また、黄緑色や膿のようなおりものは、量が増えて下着に染みたり、べたつきが強くなったりすることもあります。
下着に付いた後に少し黄ばむ程度なら正常範囲のケースもありますが、出てきた時点で色や質感の変化があるかどうかは、判断基準のひとつです。
強いにおいや普段と違うにおい
正常なおりものにもわずかなにおいはありますが、急に強くなったり、魚のような生臭さを感じたりするような変化は、病気の可能性があります。
細菌性膣症では、性交後に魚のようなにおいがするのが特徴です。
においの感じ方には個人差がありますが、酸味や発酵したようなヨーグルトに似たにおいと表現されることもあります。
色の変化に加えて、明らかに普段と違うにおいがある場合は、病気を疑う要因です。
かゆみ・痛み・性交後の悪化を伴う
黄色いおりものに、かゆみやヒリヒリ感、排尿痛、下腹部痛、性交時の痛みなどが重なる場合も注意が必要です。
おりものの見た目だけでなく、このような症状がある場合は、膣や外陰部、子宮頸管で炎症が起きている可能性があります。
クラミジア感染症や淋菌感染症では、性交後の出血や下腹部の違和感が症状として現れることもあります。
また、性交のたびににおいが強くなる、痛みが出る、出血が混じるなどの症状がある場合は、一時的な変化ではなく、病気によるものかもしれません。
黄色いおりものが気になるときの注意点

黄色いおりものが気になるときは、自己判断で原因を特定するのは困難で、婦人科の受診を検討することが基本です。
病気ではないかと疑う要素がある場合は、以下のことを意識してみてください。
洗いすぎない
においが気になり、何度も洗って清潔にしようと考えがちですが、洗いすぎはかえってよくありません。
膣の中まで洗いすぎると、もともと膣内のバランスを保っている菌まで流され、環境バランスが崩れてしまいます。
すると、刺激に弱くなり、乾燥やにおいの悪化、しみる感じにつながることがあるため、注意が必要です。
洗うのは外陰部までで十分です。ぬるま湯で優しく流し、こすらず水分を押さえるように拭いてください。
また、通気性の良い下着を着用し、蒸れないように意識することも大切です。
自己判断で市販薬を使わない
黄色いおりものが出る原因は、ひとつではありません。
症状が似ていても必要な治療は同じではないため、色だけを見て自己判断で市販薬を選ぶと、症状が悪化する恐れがあります。
例えば、カンジダ膣炎だと誤認し市販薬を使っても、実はトリコモナス膣炎で、結果的に適切な治療が遅れてしまう可能性も考えられます。
早期に原因を特定して、治療を開始するためにも、おりものの異変に気づいたら医療機関を受診しましょう。
変化を整理しておく
おりものが黄色っぽいと感じたら、婦人科を受診する前に、症状について整理しておきましょう。
- いつから黄色くなったか
- 薄い黄色か濃い黄色か
- 量が増えているか
- 普段と比べてにおいの変化があるか
- 性交後に悪化するか
- かゆみ・痛み・しみる感じがあるか
- 出血があるか
これらの変化をメモしておくと、診察の際の判断材料になります。
妊娠の可能性があるときは婦人科を受診
妊娠中におりものが増えること自体は、珍しいことではありません。
ただし、黄色いおりものが続く場合は、単なる分泌量の増加ではなく、感染症や炎症が関わっていないかを確認する必要があります。
細菌性膣症やトリコモナス膣炎の感染により、早産や低出生体重児との関連が指摘されているためです。
クラミジア感染症や淋菌感染症は、母体の子宮頸管炎の原因になるだけでなく、分娩時に感染し、新生児の結膜炎や肺炎などにつながることもあります。
妊娠中、あるいは妊娠の可能性がある場合は、妊娠経過や胎児への影響を考慮し、早めに婦人科へ相談してください。
黄色いおりものを防ぐために意識するポイント

黄色いおりものは、月経周期や年齢、体調による分泌によっても変化があり、なくすのは難しいものです。
しかし、蒸れや刺激を減らし、感染の機会を抑えて、生活リズムを整えることで、予防につながります。
下着の選び方
下着選びは、蒸れにくさと締め付けの少なさを優先しましょう。
外陰部が蒸れた状態が続くと、汗やおりもので湿った環境になってしまいます。
かぶれや蒸れが気になる場合は、綿を中心に天然素材で通気性の良いものを選んでください。
また、下着が湿った状態を長く続けないことも重要です。
運動後や暑い日に、汗をかいた状態で長時間同じ下着で過ごすと、肌への刺激になります。
おりものが多い日は特に、必要に応じて下着を替えることで、刺激を減らすと同時ににおい対策にも効果が期待できます。
ナプキンやおりものシートを使用する際も、同じものを長時間つけていると感染のリスクも高まるため、こまめに取り換えるようにしましょう。
性交時の予防策
黄色いおりものの原因には、性行為で感染する病気が含まれます。
予防の基本は、コンドームを毎回正しく使うことです。
最初から最後までの着用や、破損にも注意して、正しい使い方を心がけましょう。
性感染症はパートナー同士の再感染(ピンポン感染)も多いため、きちんと話し合ってお互いの悩みや不安を共有することも大切です。
また、自覚症状がなくても進行するものもあるため、定期的に検査を受けることで、感染拡大の予防にもなります。
膣内環境を整える生活習慣
膣内環境は、毎日の生活の影響も受けるため、生活習慣を整えることが重要です。
膣の中は、乳酸菌が優勢な状態で酸性に傾くことで、細菌が増えにくい環境が維持されます。
しかし、体調を崩しやすい生活が続くと、細菌バランスが乱れたときに回復しにくくなるのです。
睡眠不足や疲労、食事の偏りなどが重なると、免疫機能に影響し、全身の体調不良につながることがあります。
食事では、粘膜の健康維持に関わるビタミンA、抗酸化作用をもつビタミンC・E、腸内環境を整える発酵食品を意識しましょう。
また、適度な睡眠や運動、ストレスや疲れを溜めない生活も、身体の免疫機能を保つために欠かせません。
規則正しい生活や食事、休息によって体調を整えることで、膣内環境が安定しやすくなります。
まとめ
黄色いおりものは、下着に付いた後に黄ばんで見えるだけのこともありますが、性感染症や炎症などが関係していることもあります。
色だけで判断できないケースもあり、においや量、かゆみ、痛みなど、普段と違う変化が重なっているかどうかが大切です。
病気が隠れている可能性もあるため、おりものの様子がいつもと異なると感じたら、自己判断せず婦人科へ相談しましょう。
新中野女性クリニックは、女性の体調管理に対応するため、感染症チェックを行っております。
おりものの変化の原因が感染症なのか、月経や妊娠に関するものなのかを、検査や診察により鑑別しています。
黄色いおりものに不安を感じている方、病気の可能性があるかを知りたい方は、新中野女性クリニックへご相談ください。



