ピルの処方のながれ

 受診について


基本的にピルをご希望されている場合、ご予約の必要はありません。

少しだけお待ちいただくこともありますが、検査が必要な時は30分程度、検査がない場合には15分程度の診療です。

ピルは自由診療ですが、安全に服用していただくために検査が必要です。
はじめて受診される場合、当クリニックでは必ず子宮がんの検査を行っていますので、健康保険証をお持ちください。
血液検査は2回目の診療で行っています。なお、この血液検査は半年ごとに受けていただきます。

また、なにかほかのお薬を飲んでいてご不安な方はお薬手帳をお持ちになるか、飲んでらっしゃるお薬を持って来てご相談ください。

 受診
ピルは安全なお薬ですが、血栓症のリスクが高い方には向いていません。
問診では、考えられうる合併症とその頻度についてご説明します。

また、年に一度子宮がん検診と血液検査を受けていただきますが、健康診断の診断結果で対応できる場合もあります。もしも健康診断をお受けになっている方は来院の際にお持ちください。

 低用量ピルを処方できない方


低用量ピルはとても安全性の高いお薬ですが、体質によってはリスクの高い方もいらっしゃいます。
処方できないのは、以下の場合です。くわしくは問診の時にしっかりご説明しています。

過去に低用量ピルに含まれる成分で過敏な反応を経験したことがある
乳がん、子宮内膜がんなどのエストロゲン依存性悪性腫瘍や、子宮頸がんがある。またはその疑いがある
診断の確定していない異常性器出血がある
血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患がある。または過去にこうした病気になったことがある
35 歳以上で1日 15 本以上の喫煙をしている
視野に異常を感じる前兆がある偏頭痛がある
心臓弁膜症がある方で、肺高血圧症や心房細動がある、または過去に亜急性細菌性心内膜炎になったことがある
糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症などがある
血栓ができやすい
4週間以内に手術予定がある。または手術後2週間以内。産後4週間以内。そして長期間安静状態
肝臓に重篤な障害がある
肝臓に腫瘍がある
脂質代謝異常
軽度でない高血圧
耳硬化症

 ピルと薬の関係


ピルと市販薬、処方薬の飲みあわせなど、ご心配がある場合には、お薬手帳や処方されたお薬を持って当クリニックにご相談にいらしてください。

 市販薬
併用注意や相互作用のある薬はありません。
他のお薬と併用する場合、飲みあわせにご不安を感じる方もおられると思いますが、市販薬でピルと相互作用のある薬はありません。塗り薬などの外用薬品も同様です。
 サプリメント
併用不可のものがあります。

セント・ジョーンズ・ワートはピルと併用不可ですので、ご注意ください。
 病院や薬局で処方されるお薬
一部の抗生物質や精神安定剤の中には飲み合わせないほうが良いものもありますので、常用薬のある方は医師のご相談ください。
また、ピルを飲んでいる方が病院や歯科医院、薬局でお薬を処方してもらう際には、念のためピルを飲んでいることを伝えてください。